新築の一戸建てを建てたい時、気になるのがやはり予算です。概算であれば平均予算はよく見ますが、それ以外にも必要な経費があるということはご存知でしょうか?
一戸建てを建てる時に必要になるのは、建物を建てる費用だけではありません。土地代・設計費・税金等…思っているよりも様々な費用や経費がかかるのです。
今回は、新築で一戸建てを建てる時に必要になる費用の内訳について詳しく解説します。また予算を建てるために相談できる窓口や専門家についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
新築・戸建ての平均予算は約3500万円!地域差を調査してみた
まずは新築の一戸建てでは、全体としてどれくらいの予算がかかるのかを調査しました。全国平均にすると、約3500万円という結果です。
ただしこれは全国平均であり、地域差は500万円ほどあります。なぜそこまでの差が出ているのでしょうか。
一番平均予算が高いのは首都圏に
2021年フラット35利用者調査によると、注文住宅の全国平均予算は3572万円という結果になりました。2018年以降4年連続で上昇しており、今後も上昇傾向になると考えられています。
中でも平均予算が高いのは首都圏の3899万円です。近畿・東海以外のその他道県は平均予算が3372万円となっているため、約500万円もの開きがあります。
これらの予算は、あくまで平均です。しかし、まだ上昇傾向にあると考えると、平均予算よりも多めにかかると考えると良いかもしれません。
土地あり・なしでも地域差が
戸建てを建てる際、土地あり・なしでも予算が変わります。土地付注文住宅になると、首都圏の平均予算は5133万円です。その他地域に比べて約1000万円以上も差が開く結果となりました。
これは首都圏の地価が上昇傾向にあるためです。土地代もかかると考えると、建てる地域の地価についても考える必要があるでしょう。
建てる費用だけじゃない?新築・戸建ての予算内訳を解説
ここからは新築の戸建てにかかる予算の内訳について解説します。予算内訳は①土地代、②建築費、③その他諸費用の3つに分けることが可能です。それぞれの費用についてご紹介します。
①土地にかかる費用
新築で戸建てを建築する場合、ほとんどの方が土地も購入する必要があります。例外として、「贈与・相続などですでに土地を所有している方」は、費用についてほぼ考える必要がありません。
土地代はエリアの地価によって変わります。一番高くなるのが東京圏です。地方と比べると1平方メートルあたり20万円近くの差がついています。
都内でも都心や駅に近いほど高くなる傾向があり、同じ圏内であっても差が広がる傾向にあります。もし土地代を下げたいのであれば、駅から遠かったり郊外だったりという選択次第で下げることも可能です。
②建築にかかる費用
次に必要なのが、建物自体を建築する費用です。ハウスメーカーや工務店によって予算感が変わるため、一概に言えない部分でもあります。ただし、こちらもエリアによって建築費用の差があります。1平方メートルあたりの平均予算は、首都圏が一番高く約30万円です。土地ほどの平均差はありません。
また、土地付き注文住宅は建築条件が予め決められている場合があります。建築条件は「指定のハウスメーカー・工務店のみ建築可能」というような条件です。同じ広さの土地でも費用に差が出る場合があるため、建築費に関してはメーカー・工務店に予め相談してみると良いでしょう。
③その他諸費用
新築の戸建てを建築する際、不透明なのがその他諸費用です。この費用には、おおよそ以下のような費用が含まれます。
- 設計料
- 仲介手数料
- 印紙代
- 税金(登録免許税等)
- 司法書士報酬
- 引越し代
これ以外にも費用がかかる場合があります。例えば地鎮祭や上陳式の費用です。そのため、平均予算よりも数百万円程度多く見積もっておく必要があるでしょう。
新築の戸建てを建てたいのに予算がわからない…相談先は?
土地代は地域によって違うし、建築費も違う…諸費用も概算しにくいとなると、予算が立てづらく感じます。
では、新築の戸建てを建てる前に予算を考えたい時はどこに相談したら良いのでしょうか?基本的には3つの相談先があります。順番に解説しましょう。
①複数のハウスメーカー
まずは実際に家を建てるハウスメーカーです。土地代などの計算や、建築費以外の諸費用についても相談に乗ってくれます。ただし、ハウスメーカーに相談する場合は複数社に相談したほうがよいでしょう。ハウスメーカーによって建築にかかる費用に違いが出るためです。
モデルハウスを見学しながら、予算感にあった家を建てられるメーカーを探すのが、戸建て建築の第一歩といえます。
②不動産仲介会社
戸建てを建てたい地域がすでに決まっているなら、その地域の不動産仲介会社にあたってみるのも良いでしょう。地域の土地情報や不動産情報を多く持っているため、特に土地探しをする際に情報を得やすいです。
地域の相場感を知れるだけでなく、実際に建築することになった際、住宅ローンの申込からサポートしてくれる会社もあります。
③ファイナンシャルプランナー
住宅のお金に関することであれば、ファイナンシャルプランナーも相談先としておすすめです。ハウスメーカーや不動産仲介会社と違うのは、建築した後の予算やライフプランについても相談できる点です。住宅ローンの返済プランなど、将来的に無理のない資金計画を提案してくれる頼もしいパートナーとなってくれることでしょう。
まとめ
今後新築の戸建てに関する予算は上昇傾向にあるとみられています。地価・建築費共に上昇していくでしょう。また、諸経費についても時勢に左右されることが多く、建築に関わる予算感を1人で導き出すのは難しいかもしれません。
ですが、不動産仲介会社やファイナンシャルプランナーに相談すれば、必要な費用や住宅ローンに関してなどをサポートしてくれます。
戸建ての建築計画はとても長い道のりになります。無理なく資金計画を進めるためにも、専門家の意見も聞いて、サポートしてもらうようにしましょう。