間取り成功例32坪  3階建てで快適生活の家

間取り30~35坪5LDK南玄関3階建て

1階床面積      30.78㎡   9.31坪

2階床面積      39.04㎡  11.81坪

3階床面積      35.32㎡  10.69坪

延べ床面積      105.14㎡  31.81坪

駐輪場面積      10.53㎡  3.25坪
(面積不算入)



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3階建ての快適生活の家

間口5.4m奥行約14.6mの間口が狭く奥行きの深い都市型分譲地で木造3階建てが並ぶ中の1棟です。外壁の仕上げやファサードのパターンは共通のルールがあります。延べ床面積の上限も決められていて、その中でいかに快適に過ごせるようにするかが今回のミッションです。
階構成は1階が玄関+寝室+水廻り、2階がLDK+和室、3階が3寝室で2階リビングの計画です。このタイプでは定番ですね。

配置計画

5.4mの間口という事で普段使っている910モジュールではなく900モジュールを使います。建物の幅が5グリッドで4550のところが4500になります。この50mmの差がとても重要になります。両脇の敷地境界からの離隔は通り芯まで450mmです。敷地奥は900mmで一般的な工事としての限界ですね。

1階平面計画

このような敷地では、法的な延べ床面積に算入されない駐車・駐輪スペースや玄関ポーチを利用して出来るだけ大きな構造体を作ることが必要です。このタイプの建物の階段は上りはじめと下がり始めが3枚曲がりとしてこれも定番のスタイルです。階段を奥行き方向のどの位置に置くか3つの階のそれぞれの間取りをいじりながら行ったり来たりさせて各階で納得できるところに収めます。

この階段の位置で構造が固まって行きます。1階の個室を採光が取れない場合には納戸として申請する方法もありますが、今回は駐輪場を介して前面道路側から採光を取るようにしています。



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2階平面計画

2階のポイントは洗面室と洗濯機置き場です。工務店さんの図面には洗面器がなく、3階の寝室で目覚めたら1階まで下りて顔を洗って2階に上がって朝食という計画でした。ちょっと大変なので2階にも洗面台を置くようにしました。また2階リビングでキッチンが2階にある場合、家事動線を考えると2階に洗濯機が有ることが望ましいという事が奥様との打ち合わせで分かりました。洗濯をどのようなタイミングでするかでここは変わります。夜にお風呂に入った時に洗濯をする場合は洗面脱衣室に洗濯機を置いた方が良いという事があります。今回は2階のキッチンのそばに置いてキッチンの作業の延長で作業したいという事でした。
このタイプの計画では和室を作ることは少ないのですがそのようなニーズがあるという事で3畳の和室+1050幅の押入れという究極の和室ができました。

3階平面計画

3階は寝室と子供室2室です。前面だけでなく奥にもバルコニーを設けて子供室の採光と空間の抜けを作りました。

動線計画

キッチンはL型にして幅の狭い中で通路を確保しました。洗濯機は洗面室のキッチンに近いところに置きます。物干しは2階のバルコニーです。

 

日照と通風

日照 

LDKは南に掃き出しの大きな窓を設けて大きなダイレクトゲインを得られるようにしています。

通風

通風を意識して各室は出来るだけ2面に窓を設けるようにしています。1階のリビング階段を通じて通風が得られます。

収納計画

必要な部分に必要な収納を設けるように考えています。延べ床面積の約11%の収納が確保できています。

外観デザイン

分譲地共通のデザインを踏襲しています。

内観デザイン

このタイプにしては若干広めのバルコニーが抜けを作る効果になっています。

まとめ

制約の多い中で狭さを意識しすぎて、部屋を並べるのがやっとという考え方だとどうしても生活にしわ寄せが来ることになりかねません。生活の仕方を考えて洗面台を1台増やしただけで大きく生活が改善されることが出来ました。コンサルタント的立場だとお客様と同じ方向を見て話せますが、工務店の設計の立場だと施工者の立場も考えなければならないので言い出せないことも有るのかも知れませんね。

この記事を書いた人

atoriekojima