間取りで失敗しない方法の実践編の第3弾は「間取り図に家具を入れてもらう事(2)」です。
間取り図に家具を入れてもらう事(1)の子供室の例では比較的簡単に改善できました。今回の例は間取りを大きく変える必要が有るような問題点を探し出す道具として使います。
家具を記入していない間取り図は未完成
狭小敷地とは言わないまでもちょっとタイトな敷地での計画。様々な条件から平面の外形が決められています。工務店さんの図面はこのような物でした。間取り図に家具が入っていないのでどのように使うかイメージしにくいですね。
間取りの無駄を見つける
家具を入れてみましょう。何となくスカスカの感じがしますね。
そして、、、、
赤丸を付けた階段の横の1.5畳ほどのスペースはいったい何に使うのでしょうか?
これはゆとりのある設計ではなく「無駄な空間ができちゃった」だけですね。
ここは修正してもらわないといけません。
どう修正すればよいのでしょうか?
間取り修正のポイントは
・あるべき姿に近づける
・別の論理で組み替える
事です。
無駄な空間を無くした間取り
「あるべき姿」とは何でしょうか?
奥様のご希望が「共稼ぎなので家事の負担を減らしたい」という事でした。これがポイントです。
家事動線の整理という別の論理で間取りを組み替えて行きます。
配膳動線が短い横並びキッチンとキッチンと洗濯機のある脱衣室が隣接するプランを検討しました。
家事動線としては理想的。とはいっても浴室→脱衣→キッチン→ダイニングと一直線に並ぶ間取りは一般的には納まりきれないことが多いのですが。今回のケースではぴったり納まっています。
問題解決と「あるべき姿」が一致した形です。
家具を入れると間取りの贅肉が見えてくる
出典:ライザップ
家具を配置していない未完成の間取り図では気が付きにくい無駄が「家具を置いてみると妙な空白」という形で明確になります。あたかも体の負荷にしかならない贅肉が付いているように見えます。それを空間の余裕と強弁することは可能ですが、出来れば贅肉のない引き締まった体の様に上手に空間を使い切った健康な間取りにしたいですね。余裕と無駄は別物です。
まとめ
家具が入っていない間取り図は、生活をイメージすることが出来ないので間取り図として未完成です。家具を入れてもらって生活がイメージしやすいようにしてもらう事が大切です。それによって無駄なスペースがはっきりと見えてきます。そしてその修正は「別の論理」を使って「あるべき姿」に組み替える方法です。無駄をなくして有効に使いきるようにしたいものです。
この記事があなたの家作りのお役に立てることを願っております。