注文住宅間取りで失敗しない方法3 お父さんが大工さんの場合

出典:栗城史多まとめ @ ウィキ

間取りで失敗しない方法2に続いて担当者を選べない場合の「間取りで失敗しない方法」を考えてみます。その最強のケースがお父さんが大工さんの場合でしょう。手ごわいです。お父さんが大工さんの時だけでなく、親しい方が建築関係の場合に役立つように考えて行きます。



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お父さんが大工さんでも理想の間取りを作る方法

「お父さんが大工さん」今回の記事はお父さんに敵役を代表してもらいますが親戚だったり友人だったりの場合はあなたのケースに当てはめて読み替えてくださいネ。親しい方が「俺に任しとけばいい家を作ってやるよ」というケースは少なくありません。

あなたと施工者の関係は施主と施工者の関係ではない

お父様はあなたのために良い家を建ててやろうと一生懸命です。「自分はプロだから素人のあなたの我がままを聞いてはいられない」と思っているかもしれません。あなたはお父さんの気持ちはありがたいけれどもお父様の提案する間取りに納得することが出来ません。施主と施工者であれば程度の差はありますが工事代金を受け取らなけれないけないので、施主の意向を反映しようとします。けれどもこのケースの問題点はあなたと施工者の関係が施主と施工者ではないことです。施主と施工者であれば、施主であるあなたが「もういいよお宅には頼まないから」という最終兵器があります。最悪の場合でも違約金を払えば施工者を変えられます。それが通用しないところが問題です。こんな状態でもなんとか理想の間取りへのルートを探っていきましょう。

大工のお父さんの置かれている位置

出典:AFPBBNEWS これもエルニーニョの威力

お父さんに限らず小規模工務店の現状は上の写真のように足元の地盤が侵食されていく状況です。二昔前までは地域の地縁や血縁で仕事が向こうからやって来ました。今まで生き延びて来られているのはお父様の努力と環境が良かったことが幸いしてからだと思います。私の知り合いでも仕事の受注が少なくなって大工さんを廃業した方が何人かいます。大工さんを取り巻く状況をおさらいしてみましょう。



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日本の建築は大工さんが作ってきた

出典:マサオカホーム

織田信長に普請奉行として禄800石で仕えていた竹中藤兵衛正高が竹中工務店の創始者だそうです。大工さんがお寺や神社やお城を設計し施工していました。それは出雲大社や伊勢神宮までさかのぼると2000年ほど前までさかのぼることが出来ます。それからずーっとその状態が続いて最近まで続いています。

工務店とハウスメーカー

太平洋戦争以降になって大和ハウスや積水ハウスなどのハウスメーカーがプレファブ住宅を作り始めました。当初のプレファブ住宅は安普請の代名詞でした。それと同時期の大工さんはといえば、住宅に電気設備や上下水道衛生設備が組み込まれるようになって水道屋さんや電気屋さんなどを下請けにした総合請負業としての工務店に姿を変えてきました。高度成長期の工務店さんは街で一番の稼ぎ頭の様相を呈していました。
その後大工さん工務店に対して開発力に勝るハウスメーカーが構造強度や断熱性能などの性能で優位に立ち宣伝力とも相まってシェアーを拡大してきました。大工さんが廃業するようなところまで追い込まれているのはこの流れの結果です。ここまでは大工のお父さんや皆さんの認識と同じだと思います。

 

時代は再び工務店に

家作りコンサルタントの牧原央尚さんの「絶対!素敵な家にする!!~工務店ファーストであなただけの会社をみつける3つの条件~」という本によると。ハウスメーカーの営業マンが「ハウスメーカーの住宅は高すぎて注文住宅は受注できなくなっている」という事です。
ハウスメーカが優位に立っていたのは高性能だったからです。ところが最近では工務店さんの方が高性能な住宅を安価に提供できるようになっているという事です。構造に関しても断熱性能に関してもハウスメーカーよりも高度な技術をお客様のニーズに合わせて提供できるという事です。構造に関しては様々な新しい工法から選択することが出来、断熱性能も多様な工法から選んだり組み合わせたりすることが出来ます。
デザインや間取りに関してもハウスメーカーが優位なのはモデルハウスまでです。実際に建てられる家は支店の設計士さんのレベルによってまちまちで決して工務店さんよりも優れたものができるとは限らないのです。

 

 

 

結論は同じ方向を向くこと

出典:日本ラグビー改革委員会

 

いかがでしょうか?勇気が出てきましたね。あなたのお父さんはハウスメーカーの住宅よりも良いものを提供できることが可能なのです。そのためには今まで培ってきた技術だけに頼るのではなく、構造や断熱の最新の技術を取り入れ、ハウスメーカーの設計士さんよりも優秀な建築士さんととタイアップして、技術もデザインもハウスメーカー以上のものになるようにすればよいのです。
もちろんお父さんは技術者集団の棟梁として力を発揮してもらう事が必要です。あなたの家はその技術者集団の作品第一号です。あなたの希望はこれからのお客様のニーズを代表するものです。しっかりと聞き取ってもらうようにしてください。
インターネットでこの情報を見ているあなたはお父様に情報を提供する役割を積極的に勧めてください。

 

まとめ

お父さんが大工さんの場合の理想の間取りを作る方法について考えてみました。間取りだけでなく家作り全体のお話になってしまいました。お父様と未来を切り開くつもりで進むことが理想の間取りへの道だと思います。あなたの熱意は人を動かすことが出来る力を持っていると信じて諦めないで理想を求めてください。お父さんが大工さんの場合でも「要望書ひな形」「間取り図チェックリスト」がお役にたてると思います。
「間取り図チェックリスト」は下のメールフォームからお申しつけください。

    この記事を書いた人

    atoriekojima