日当たりは配置と間取りと窓の位置と隣家で決まる

東京郊外のミニ開発の売り建て住宅を契約。

契約してからいろいろなことが心配になりました。

何よりもハウスメーカーさんの間取りを風水の先生に見てもらったら

「東側の家よりも南に寄せて東側の日を入れなさい」とのお話。

その事をハウスメーカーさん頼んで間取りを作ってもらいました。

ちょっと腑に落ちないので悩んでいたそうです。

「日当たりの良い家はどちらでしょうか?」

とのご相談です。



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南東角地の良好な敷地

図面を見ればこれは日当たり良い住宅ができる土地

とすぐにわかる敷地ですね。

南西角地
南西角地

 

西側と南側に4mの道路があり

道路の向かい側は木造2階建て

若干気になるのは

東側の建物

東側隣家は南北に長く東側からの影を敷地に落とします。

北寄せの配置の日照シミュレーション

論より証拠、日照をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションに使うのは3Dマイホームデザイナーです

日照シミュレーションの設定

  1. 敷地と建物を入力
  2. Googleの航空写真と国土地理院の地図から近隣の建物の配置と大まかな高さと屋根を入力
  3. 立体化
  4. 地域を設定
  5. 冬至を設定
  6. 日当たり推移をスタート

日照シミュレーションの結果は?

私の出した結論は北寄せ配置で良好な日照が得られます。

というものです。

お急ぎの方は動画をご覧いただくだけでご了解ください。

お時間のある方は下のレポートもご覧ください。

レポートをそのまま記載します。

1、冬至の日影
日影に関して条件が最悪の冬至12月23日について検証します。
動画を再生速度を遅くしてご覧ください。

朝の8時、西側のリビングに日が当たり始めます。
この時間帯はほとんど日照による暖かさの効果はありません。
9時になると東側のダイニングの窓にも日が当たり始めます。
東側の隣家の影は日照効果の少ない朝の時間帯だけなので
気にする必要はありません。

10時になるとリビングとダイニングの窓全体に日照が得られます。
この状態は13時まで続きます。
冬至で1階の窓に3時間も日が当たるというのは
街中の建物としては優秀です。

13時30分から南側の建物の影が伸びて窓の下側1/4位まで掛かります。
14時の時点では窓の下側1/2位まで陰になります。
14時30分になると南西側の建物の影響が出て来ます。

15時になると1階の窓にはほとんど日が当たりません。
冬至の15時だと太陽高度が低く郊外でも樹木が茂っていると日陰になりますので
心配する状況ではありません。

2、春秋分の日影
朝の9時に西側のリビングの窓に日が当たり始めて
10時には東側のダイニングの窓にも日が当たりなじめます。
11時には窓全体に日が当たり始め16時まで当たり続けます。
春秋分の方が東側隣家の影響がありますが
太陽が上がる位置が冬至の方が南側に寄っていることが原因で
問題の無い範囲だと考えます。

春秋分の動画はここでは不要ですね。

東寄せの配置の日照シミュレーション

これも動画で一目瞭然ですね。

以下はレポートです。

東寄せ配置の間取りで日照チェックしてみました。
直感だけで南側駐車を先行させてチェックしたのですが
東寄せ配置の場合の日照がこれほど良く無いとは思っていませんでした。

風水の先生は
「出来るだけ南に張り出して、東の光を取り入れたほうがよい」
とのことでしたが
南に張り出しても東の日が入らないで
南の日も入りにくくなってしまうようです。

 



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日当たりの良い建物配置のルール

1、南からの日照を得るためには建物は北寄せ

冬至日照

南からの日照を得るためには建物を北に寄せて南側の建物からの距離を取ることが大切です。

今回の敷地のように南側の建物から10m近い距離を取れるのは理想的な敷地と言えます。

南側に庭を取ったり駐車スペースを取ったりするのはそのためですね。

東からの日照を得たい時には建物を西寄せることが必要です。

今回はちょっとしたいき違いで東側に寄せた間取りができてしまったようです。

ハウスメーカーの設計士さんに「東からの日照を得たい」のでと

リクエストしたら別の図面になったと思います。

風水の先生も南からの日が十分に入る前提で

「出来るだけ南に張り出して、東の光を取り入れたほうがよい」

とお考えだったと思います。

南側の建物との距離を短くすると南側からの日照が取りにくくなることは

計算に入っていなかったようですね。

 

2、日照は南が100万円東が95万円西が90万円北が85万円?

レポートの中で南からの日照があれば

東側と西側の日照に関してあまり重視する必要がない

と書きました。

長くなりますので別の記事をアップしますがちょっとだけ触れておきます。

単純で分かりやすいのがマンションの価格です。

マンションの価格設定は

マンション価格と方位

南を標準の100%とすると東が95%、西が90%、北が85%を目安に価格設定するようです。

多くの方に受け入れられている価値観だと思います。

北側に配置した場合全室南面の建物になりやすく

東寄せの建物は西向きの窓が多くなります。

 

まとめ

日当たりの良い家にするのはその住宅で快適に過ごすための重要な要素です。

今回のように風水の先生やハウスメーカーさんとの行き違いによっては

せっかくの日当たりの良い敷地が生かせない事も起こります。

出来るだけ北寄せ南向きで間取りを進めてください。

南側に高い建物があるような場合など敷地の情況によっては異なることもあります。

そんな時には東向きや西向きで考えることが必要です。

心配な時には気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

atoriekojima