土地探しの失敗例から読み解く原因と対策、建築士が教える最新ノウハウ

土地を持たない人が「注文住宅を建てよう」と考えた時に
「まずは土地探しから」と考える方が多いですね
ちょっと待ってください
あなたは土地を見ただけであなたの理想の家が建つかどうか分かりますか?
実は買ってしまった土地に家を計画したら理想の家が建てられなかった
という事はよくあります
そのような事が無いようにする方法が有ります

失敗例とその原因から導き出される失敗しない方法をお教えします

出典:写真AC明太マヨネーズさん



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1、失敗の実例(間取り相談の実例から)

はみ出た

平屋の住宅をご希望のEさん
広くて便利な土地を探していました

不動産屋さんに薦められて購入したのは
市役所からもそれほど遠くない
近くには中層マンションや病院もある利便性の高い土地です

既存家屋が有る土地でした
不動産屋さんの説明では
「持ち主が急いで処分したいとご希望なので、格安な価格設定にしました」
ということだったようです

100坪の面積が有って予定した面積よりも大きくて
これなら理想の家ができると考えたそうです
坪当たりの単価を比較すると確かに付近の相場よりも格安です

「この価格だとすぐに売れてしまいます
他にも引き合いが有ります」と畳みかけられて

予算より少しオーバーでしたが決断されたようです

実際に間取りを入れてみると困ったことになりました
南北に長い敷地のため
平屋にすると

中庭間取り

北から玄関水廻りのゾーン
LDK+和室のゾーン
中庭と寝室のゾーン
そして一番南に子供室のゾーンになりました

南北に長い敷地なので東側からの採光に頼ったプランです
日照が欲しいリビングには中庭に面した1間の掃き出し窓しかできません

さらに困った事には
中層マンションと病院の日影をチェックすると
冬場には敷地の半分ほどが終日日陰になる事も分かりました

面積がもう少し小さくても
もう少し東西に広い敷地であれば
日当たりの良い平屋の間取りになりました。
もう少し郊外に出ても良かった
と考えても購入後なのでどうすることも出来ません

拝見した間取りがメーターモジュールなので
ハウスメーカーをおたずねするとローコスト住宅メーカーの
○○ホームさんとのこと

土地に費用が掛かりすぎて建物には予算が取れない
そのためローコスト系のハウスメーカーにしか頼めないとのお話でした。

ローコストメーカーさんはローコストに納めるために
設計に掛けられる経費が潤沢ではありません
工夫次第で良くなる所も現場での簡易化を優先するので
工務店特有の○○ルールに縛られて出来ない事も出てきます
とても残念なことです

2、失敗の原因と対策

このEさんの実例からはいくつかの失敗の原因が見出せます
そしてその解決方法も導き出せます

・敷地は十分な面積が有っても敷地の形によっては理想の間取りが入るとは限らない
 ⇒間取りを入れてみる事で確認できる

・土地だけを先に購入すると予算配分を間違える危険性が高い
 ⇒土地と建物の予算は同時に検討する

・夏場に敷地を見ると冬場の敷地への日陰が分かりにくい
 ⇒スマホの「太陽の動き」を確認できるアプリのサン・サーベイヤーで
  現地で冬至の太陽の動きを確認するhttps://getnavi.jp/digital/180258/

・土地の仲介では売り主さんの都合も不動産屋さんの都合もあります
 悪意ではなくても「購入者が後になって残念に思う事が有るかもしれない」
 とわかっても表現しない自由を行使して売ることを優先することもあります
 ⇒「格安の不動産はありません」安ければ安いなりの不動産
  という事を頭に置いて冷静に対応する

この失敗例から土地購入に際しては
1、不動産屋さんの煽りに載せられないで冷静な判断をする
2、いつでも冬場の太陽の位置が分かるサン・サーベイヤーで日当たりを現地で確認する
3、敷地に間取りを入れてみる
4、土地と建物の予算を一緒に検討する
この4つのポイントを抑えることが大切です

不動産屋さんとの付き合い方と現場での日照チェックは出来ても
敷地に間取りを入れてみるのと土地と建物の予算を一緒に検討する
これに関してはどうすれば良いでしょうか?

敷地に間取りを入れてみるのは当社でも対応できますが
価格に関しては不動産屋さんと工務店さんのお仕事です

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3、インターネットのサービスを利用して「家づくり計画書」を請求する

計画書

インターネットには様々なサービスが有ります
「家づくり計画書請求サービス」はとても便利で役に立つサービスです

「家づくり計画書請求サービス」

土地を紹介してもらう時に
「この土地にはどのような家が建てられますか」
「土地と建物合わせてどのくらいの予算が必要ですか」
と聞いて
「建ぺい率/容積率、高さ制限などからこれ位のものが建てられます
土地は○○円、建物は○○坪にしたら○○円
合計で○○円ですが諸経費や税金を考えると○○円の予算が必要です」
と間取りの提案とともに教えてくれる人がいれば
上の例のEさんの失敗の半分は防げました。

「家づくり計画書請求サービス」はこれができるサービスです

あなたのご希望の土地、建物、予算を伝えて
それに見合う土地を探し建物の間取りが手に入ります。

土地探しに欠かせない比較検討

でもこれだけで決められますか?
土地や建物の価格は妥当でしょうか?
1つの提案だけではわかりにくいですね
3社から3つの計画を出してもらえば
比較検討してより確実性が増しますね
それが次の複数案の検討になります

下のボタンから申し込みましょう

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4、複数案の検討

A社B社C社からそれぞれ
A土地にA社が建てた場合の間取りと土地建物の予算
B土地にB社が建てた場合の間取りと土地建物の予算
という風に3社から土地と建物の間取りと予算が出てきたらどうでしょうか?

「3つの案を比較検討して決めることが出来ます」

ちょっと待てください
3社を比較すると

土地・建物・価格ともにA社が抜群です
という事は少なく

土地はA社の土地が魅力的
建物はB社の建物が魅力的
価格はC社の価格が理想的

という事が起こります
ちょっと悩ましいですね
どうしたら良いでしょうか?
提案してもらった会社の属性と提案の傾向

を知ることが大切です

5、提案する会社の属性と提案の傾向

価格に魅力を持たせることが得意なのはローコスト系ハウスメーカー
建物の設計に魅力を持たせることが得意なのは高級ハウスメーカー
引き渡し後も親しく付き合える地元の中堅工務店はどちらかというと
比較検討されると弱いところもあります

これらの属性を頭に入れたうえで
提出された提案を検討すると良いですね

6、専門家の意見を聞こう

複数の会社に土地を紹介してもらい、その土地での
住宅の計画と資金計画まで依頼できる「家づくり計画案一括請求」サービスは
その土地の可能性の「見える化」と「比較検討」が可能となり
あなたの「土地探し」を「土地、住宅選び」に変えることが出来ます

これにより「土地探し」特有の大きなリスクを半減することが出来ます

実はこれだけでは十分ではありません
見える部分は分かっても、構造や断熱など見えない部分はどうなているでしょうか?
あなたの立場に立って分からない事を分かるように説明できる
第三者の建築士に聞くことが出来るサービスを加えるとより安心です

これは当社の宣伝になりますのでこれ位にしておきます

7、あなた自信でやるべき人任せに出来ないチェック項目

土地探しと計画案の立案は専門家に依頼できます
けれども

1、駅からの距離、交通渋滞の程度、学校、スーパーマーケットの位置
2、交通量、通勤通学の安全、繁華街の存在、反社会的勢力の存在
3、自治会の有無、近隣の雰囲気

これらの現地の状況は評価する方の感覚で評価が変わります
ご自分の足を使って調べる事をお薦めします

また
4、ハザードマップによる災害危険度の調査
 津波、洪水、土砂災害、土地の揺れやすさ、活断層、液状化
はインターネットの検索で対応できます

5、日照、北側斜面、ビルの日影、冬の日陰の情況
は現地でスマホの「太陽の動き」を確認できるアプリのサン・サーベイヤーで
確認することが有効です
グーグルアースと建物の図面からでも算出することが可能です

6、電気、水道、ガス、下水道などのライフライン
この項目をどこに入れるか悩んだのですが
水道管、下水道管が遠いので引き込み費用が多額になった
というケースもありました
工務店さんの計画案をチェックする時に
「設備の引き込み費用」という項目が記載されていない場合には
思いがけない多くな出費になる事もありますので
要チェックのポイントです

8、建築士でも緊張する土地探し

蛇足ですが私の個人的な経験です

住宅の設計ではないのですが
設計に入る事前調査で建築指導課に行った時に
「この土地には建てられませんよ」と言われた事が3回あります

1度目は
電波法の関係で高い建物は建てられないという事でした
あまりのショックでしばらくは動けませんでした
思い出すと今でも胸苦しさを覚えます

2度目は
敷地が市街化調整区域で建築できない地域でした
大変な手間をかけて既存宅地の申請をして
ようやく許可申請を下すことが出来ました
その間の時間と労力を思い出すと頭が痛くなります

3度目は
建物の用途がその地域の用途地域の指定に抵触するものでした

どれも私が選定した土地ではないのですが
土地の選定に係っていたらと思うと恐ろしいことです

これらのケースはまれなものですが
専門的な知識のない建築主が
不動産屋さんの説明不足や行き違いで購入してしまわないとも限りません
「家づくり計画案一括請求」には土地の法的チェックを含めての依頼ができます
とても安全な方法です

計画書一括請求

まとめ

土地は家を建てるために買うものです
土地だけ見てもどんな家が建てられるか分かりません
土地を紹介してもらう時にどんな家が建つか資金計画も含めて
複数の会社に提出してもらえる「家づくり計画案一括請求」が有効です

さらに一級建築士無料相談を加える事をおすすめします

 

この記事を書いた人

atoriekojima