今回のご相談は、ちょっと広めの和風の住宅です。
残念ながら「玄関トイレ」です。
「玄関トイレ」は玄関に面しているトイレで「リビングトイレ」に次いで敬遠されるトイレです。
作り方ひとつで雰囲気が変わります。
Z型上がり框と玄関トイレ
出典:トヨタホーム
ご希望は写真のようなZ型の上がり框。クールですね。
提案されたプランをそのまま画像にするとこんな感じです。
ちょっとイメージが違いますね。
玄関から和室へ直に上がれるようになっています。
奥にリビングのドアその奥にトイレのドアです。
赤丸の位置に立つとトイレが正面になります。
玄関のたたきでトイレの正面に立たない
玄関トイレの位置の変更は難しい状況でしたのでまずは
トイレの中が見えないような配慮をします。
玄関トイレは何が問題か?
「玄関トイレ」の問題は
お客様が玄関のドアを開けて土間部分に立ったときに
家の方がトイレから排水の音とともに登場する。
という悲劇的なシーンです。
ご家族の方だけではなくお客様もちょっと気恥ずかしいですね。
赤丸部分に立ってリビングの方を見るとどうしてもトイレのドアも目に入ります。
そこで和室の入り口の前にフローリングの床を作って一旦そこに上がってから和室に入るようにします。
残念ながらこの時点でZ型の框はあきらめていただくことになります。
トイレの正面の位置に立つ時には和室側に目が行きますので最悪のシーンの確率が減ります。
空間の分節と下がり壁
次に玄関トイレの雰囲気を変えていきます。
リビングが片引き引き戸で引き込み部分が玄関側に出てきているため玄関の空間とリビングの前の空間が一体になっています。
リビングの前を玄関から別空間にするとどうでしょう。
方法は壁を作って入り口を設ける事です。
入り口は三方枠でドアはありません。
リビングへの片引き戸の引き込み部分が収まらないのでリビング入り口は開き戸になります。
チョット玄関と廊下と別れましたね。
手前にアクセントを設ける
トイレ前の部分に意識が集中するのを防ぐために玄関ドアをはいって直ぐの正面の壁にアイストップを設けます。
お手持ちの家具をアクセントにするというアイデアをお持ちでした。
ただそこに置くだけでなく袖壁を設けて床の間的な特別な空間を作ります。
絵や花を添えてスポットライトを当てるとそこに意識が集中しますね。
さらに和室入り口の引き戸の引き込み部分を和室側にするとスッキリします。
アクセントカラー
せっかくのアクセントですアクセントカラーも検討しましょう。
今まで住んでいた家の床の間の壁の色というのも記憶につながるデザインです。
タイルも最近の流行ですね。
木の雰囲気も良いと思います。
建物全体のデザインと合わせて検討していきます。
色の検討は3Dマイホームデザイナーが便利!
アクセントカラーを3種類試してみました。
3Dマイホームデザイナーで30種類くらい試してみてその中から3種類選んでみました。
色々試してみるのにとても便利なソフトです。
玄関トイレ体験談
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友人宅で玄関横のトイレに入っていた時、
たまたまお客様が複数玄関先にいらっしゃったのですが
出るに出れず…
しばらく人様のトイレに篭った苦い経験があります
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まとめ
玄関の空間を考えてみました。間取りの都合で玄関トイレになってもそのマイナス面を出来るだけ押さえるような工夫があります。
ツールとして、上がり框の工夫、空間の分節、アイストップを作るなどです。
玄関だけでなくどこにでも使えるテクニックです。
試してみてくださいね。